J.Ohkuchi
1. Ami - Kawa 投網 - 河 J.Ohkuchi
秋晴れの夕方、鮎漁などで河に投網をうつと、水しぶきが時間差をもってきらきらとかがやく。その美しさと、頬を撫でる風の記憶を織り込んだ作品。以前の作品『河』と、今回のアルバムのために書き下ろした『投網』、この2曲をジョイントして組曲風に仕上げました。時間と同じく水は流れてもとに帰らず、河は甘い苦い想いをその流れにのせて運ぶ。そして時間はまた過ぎゆく…。
2. Take the "A" Train Billy Strayhorn
いわずと知れたデューク・エリントン楽団の十八番。作曲は彼の右腕と言われたビリー・ストレイホーン。70年前の作品ながら、いまなお色褪せることなくわくわくさせてくれる名曲です。
3. Limbo Wayne Shorter
Limboとは、キリスト降誕以前、善人や洗礼を受けなかった幼児の霊魂が住む場所。タイトルとともに、以前からとても気になっていた不思議なショーター作品。生存競争のなかで欲望を膨らませてきた人類には、善悪の別なしに安住の地は無い、という強いメッセージ性を感じる一曲。
4.5. Verdad Amarga #1 #2 Consuelo Velázquez
メキシコの女性作曲家/ピアニスト、コンスエロ・ヴェラスケス作曲の情熱的な一遍。英名 Bitter Truth。有名な『ベサメ・ムーチョ』も彼女の手による。国、ジャンルを超えた旋律に惹かれた作品で、キューバの大歌手、オマーラ・ポルトゥオンドも自身のアルバムに収録しています。
6. Fune 舟 Yuya Honda and J.Ohkuchi
2004年急逝した若い友人の作曲家、本田祐也氏が初期に手がけた作品。彼の主宰する楽団による追悼演奏会を機に、ピアノのために編曲したもの。
7. I wish I knew Mack Gordon and Harry Warren
1945年の映画音楽。リラックスした気分にしてくれる、ムードあるアメリカン・ラヴソングで、ラテンの作品とは異なる印象です。コルトレーンやブルー・ミッチェルの名演あり。
8. Montreux Hermeto Pascoal
ブラジルが生んだ数多い天才の一人、エルメート・パスコアルがモントルージャズフェスティバル出演のおり、アンコールとして当地で作曲したもの。エキセントリックな作風が多いなか、シンプルで美しく、スケールの大きな一曲。
9. Misterioso Thelonious Monk
セロニアス・モンクの傑作。ブルース形式。
10. Softly Oscar Hammerstein II and Sigmund Romberg
オリジナルを知らないくらい昔の作品ですが、メロディーの美しさからか、その時々の気分で思わず続きを歌いたくなる、お気に入りの一遍です。
11. Uo うお(魚) J.Ohkuchi
水面の下から空の月や星の光を見て未知の世界に思いを馳せる、うおたちの物語り。まるでお伽ばなしのようですが…お伽ばなしは、物語が生まれた土地や民族を映す特徴から語られがちですが、話の体裁を取り払ってみると、逆にお伽ばなしそのものが運ばれてきたと考えられ、その源には、場所や民族にかかわらず、太古から紡がれてきた人びとの思いや祈りが息づいていると思うのです。自分がどこから来たのか…?ルーツがどこにあるのか…?その問いは永遠に解けることはないのでしょうが、悠久の時間と旅路を遡り、太古のこころに出逢ってみたいという気持ちが、時おり思いのほかホットにやって来ます。皆さんは如何ですか?
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